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すきなひとすきなことすきなときすきにかく

虹の女神―Rainbow Song (幻冬舎文庫)

虹の女神―Rainbow Song (幻冬舎文庫)



亜美さんの作品を愛してしまうのは、
鮮やかで繊細な色彩表現と主人公に潜む孤独が、
ワタシの真ん中に小さな灯りをともすから。
そこへ色情的シーンが差し込まれることで、
作品が「ものがたり」という枠から、
現実に一歩近づくようで、
ワタシの心を捉えて離さない。


プロデューサーである岩井氏とのキャッチボールによって、
映画的に綴られた作品であるとの記述もあるが、
亜美さんの新たな一面を見ているようで、嬉しい。
印象として残る残酷さは一緒だけれど、
いつも感じる全体的な痛々しさは少しだけ和らぎ、
目の前にやわらかな光を感じることが出来る。


それにしても、どうしてワタシは
喪失感に苛まれることになる作品を好むのだろう。
意図している訳ではないのに、気が付けばそうなっている。
類は友?


永遠に失ってしまうのが怖い。
ワタシも同じようなことを思ったことがある。
繋がりがなければ、失うこともない。
ひとりは寂しいけれど、あのどうしようもない喪失感は、
味わうことがなくなると。


でもね、主人公あおいのように、
その思いを頑なに貫く勇気はなくて、今に至る。
結局、失うかもしれないという恐怖感を抱えたまま。


人生って、長いのかな、短いのかな。