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すきなひとすきなことすきなときすきにかく

 陰日向に咲く


陰日向に咲く*1鑑賞。


役者、岡田准一の凄さを見せ付けられたような気がしました。彼は、この役を演じるには残念ながら男前過ぎた、と思っていました。観ている最中も黙っていると本当に男前なので、どうなることかと思っていたのですが、そこは実力者の本領発揮で、気が付けばしっかりと駄目な人間像を演じていたような気がします。顔の造りは変えようがないので、あとは表情と声と体の動きで勝負するしかないと思うのですが、一度だけ凄いぐちゃぐちゃな顔に見えたシーンがあって、それを見た瞬間、「あぁ、この作品に出会えて良かった。」と思いました。脇を固めていた役者さん達も兵揃いで、「哀」の感情表現が素晴らしかったです。それと、宮ざきさんの真ん中にすーっと通っている芯が眩しくて仕方が無かったです。


物語は、収まるところに収まった感じだったのですが、その分穏やかな気持ちでひとりひとりに感情移入が出来たような気がします。観終えた後、やさしい気持ちになれました。そのやさしい気持ちを少しでも外へ向けよう、と自分への課題が出来たような気がします。


演者としての岡田准一からは、もう逃れられない・・・と思います。