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DIRECTOR'S CUT/SEVENTEEN

2018年2月5日発売のSPECIAL ALBUM「DIRECTOR'S CUT」。2ND ALBUM「TEEN,AGE」に4曲の新作を加えたスペシャルアルバムです。前作からたった3ヶ月でカムバックを果たしてくれる彼らの気持ちの強さに胸を打たれます。


1月24日から始まったプロモーションで、2つのバージョンでパッケージ展開されることは以前ブログに纏めましたが(スペシャルアルバム「DIRECTOR'S CUT」プロモーション 1/24~2/5 - transparency)、短い期間で楽曲制作、録音、振付、ダンスレッスン、MV撮影、ジャケット写真、フォトブック、CDの盤面に使う写真、ポストカード、フォトカード、ポスター、レンチキュラー*1カードの撮影、その他にも年末年始には多くの音楽番組に出演し決して同じパフォーマンスはしない姿、動画でメッセージを送ってくれたり、SNSで最新の姿を見せてくれる彼ら。素直な感想は、「いつ寝てるんだ?」です。


【PLOT Ver.】
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【SUNSET Ver.】
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散々悩んで、大人っぽい雰囲気のSUNSET Ver.を手に入れたのですが、フォトカードがジョンハンでした。ランダム配布物との戦いに初めて勝ちました。

Track Info

  1. Thinkin' about you
  2. 고맙다 [THANKS]
  3. 지금 널 찾아가고 있어 [Run to You]
  4. Falling For U
  5. Intro. 新世界 [Intro. New World]
  6. CHANGE UP
  7. 모자를 눌러쓰고 [Without You]
  8. 박수 [CLAP]
  9. 날 쏘고 가라 [BRING IT]
  10. 13월의 춤 [Lilili Yabbay]
  11. TRAUMA
  12. 바람개비 [Pinwheel]
  13. Flower
  14. ROCKET
  15. Hello
  16. 캠프파이어 [Campfire]
  17. Outro. 未完 [Outro. Incompletion]


1. Thinkin' about you
歌い出しってその楽曲の方向性が決まることが多かったりすると思うのですが、ジョンハンの丸っこい声質が曲の雰囲気にとても合っていると思います。彼の声は、彼のやさしさがダイレクトに伝わるような気がして、本人はどう思っているかは分かりませんが(声に男らしさを求めているならば、対極だと思うので)、唯一無二の素晴らしい声を持っているなあ、と。エスクプスのパート「이렇게 잠겨도 넌 날 열어서 꺼내줄 수 있어」は、聴き始めの頃、ここの歌い回しがとても好きだなあと思っていて、歌詞の内容が「こうやって沈んでいても君が僕(の心)を開いて取り出してくれる」(超意訳)だと知り、やさしさの中にありがとうの気持ちが詰まっているようで、素晴らしい表現力だと思いました。明るくて爽やかな楽曲がそれだけで終わらない感じがするのは、様々な声質が畳みかけてくるような構成になっていて、聴き応えがあるからなのかなあと思います。強さと華やかさと柔らかさと甘さと深さが体に沁み込んできます。


2.고맙다 [THANKS]
このアルバムのタイトル曲。聴き始めの頃は、感情の豊かさが溢れてる楽曲だなあという印象でしたが、聴けば聴くほど心に響くし、涙腺がおかしくなりました。タイトルの通り、「ありがとう」という気持ちを伝えたい、伝わって欲しい、との想いが歌詞にも反映されていて、何度も「고맙다(ありがとう)」が出てきます。それを聴くたび、いや、こちらこそありがとうだよ、こんなに美しい楽曲を届けてくれて、と思います。ジョンハンのソロパートを聴いた第一印象は、今までとは少し違う歌い回しをしているかな?でした。言葉にするのは難しいのですが、音の抜け感がいいように感じるし、いつもは少し控えめにしているように感じる彼自身の強さを出しているように感じるし、気持ちが言葉にのっているのかなあ、と。歌詞の内容が「幼かった僕の心では意地悪ないたずらが全てだったみたい」(超意訳)だったので、いたずら好きの人がこの歌詞を歌ったのか、だからか、なるほど、と納得しました。
最近になってイヤホンを新調し、聴き始めた頃とは違う環境で聴いたら、単純ではないベースラインがとても好きだということに気が付きました。リズム転換の心地良さは聴き始めの頃から感じていましたが、よりいっそう心地良く感じられて、彼らの音楽は、いい環境で聴くべきだと強く感じた瞬間でした。


3. 지금 널 찾아가고 있어 [Run to You]
彼らの音楽としては新しい、という印象を受けました。と言っても初心者マークの私は、まだSEVENTEENの音源を全曲入手してはいないので、数ヶ月で触れてきた中での印象になりますが。音楽を語る上でジャンル分けをした方が語りやすいし伝わりやすいのでしょうが、その辺の知識がないのでふわっとジャンル分けしてみると、彼らの得意とするヒップホップ音楽ではなく、ロック音楽なのかなと。リードギターリズムギター、ベース、ドラムスなどで構成されていて、BPM178くらいで疾走感があります。メインボーカルのドギョムとスングァンが明るさの中に切なさを含んだ声質ということもあって、走って会いに行きたいという気持ちが強く表現されているような気がします。最後の歌詞が「本当に本当に会いたい」というところもぐっとくるポイントです。


4. Falling For U
ジョンハンとジョシュアの楽曲。朝聴けば少し甘めのコーヒーが飲みたくなるし、昼聴けばおひさまの光を浴びながら目を閉じたくなるし、夜聴けば耳元で柔らかな声と共に眠りたくなる、そんな小さな欲求や幸せを与えてくれます。アコースティックギターの響きが心地良く、そこに乗っかるふたりのやさしい声が溶けて混ざって、SEVENTEENの中でも特に柔らかい印象を与えるふたりならではの雰囲気が前面に押し出されています。


5~17曲目は前作「TEEN,AGE」と同じ内容ですので、以前の記事を貼っておきます。
TEEN, AGE/SEVENTEEN - transparency


SEVENTEENの音楽を聴くと、いつもパート割が適材適所で天才的だなあと思うのですが、そもそも全員基本的な能力が高く、その上での適材適所なので、不純物の少ないダイヤモンドか何かというくらい美しく、耳にすっと入って来ます。


日本デビューが決まり、今よりも多くの人の耳に彼らの音楽が届くと思うとちょっと震えるくらい嬉しいのですが、アイドルとかK-POPという括りに惑わされず、彼らの楽曲を純粋に楽しんでもらいたいなあ、と願うばかりです。

*1:シート状のレンチキュラーレンズを用いて、見る角度によって絵柄が変化したり、立体感が得られたりする印刷物