transparency

すきなひとすきなことすきなときすきにかく

24H/SEVENTEEN

9月9日発売のJAPAN 2ND MINI ALBUM「24H」。日本でのリリース時にはいつも気合の入ったプロモーション展開をしてくれますが、今回もたくさんのプロモーション展開*1をしてくれてありがたかったです。


f:id:finalblue:20200714114839j:plain


初回限定盤Cでは、彼らが元々持っている爽やかさに、年齢を重ねることによって備わっていった色気がとてもいい具合に混ざり合っていてとても美しく、目の保養になりました。ブックレット内の写真も、カラフルな背景が彼らの美しさを際立たせていて素晴らしかったです。

Track Info
1. 24H
2. Pinwheel -Japanese ver.-
3. 247 -Japanese ver.-
4. Chilli -Japanese ver.-
5. Together -Japanese ver.-


1. 24H
このアルバムのタイトル曲。初めて聴いた時に何曲も聴いているような感覚になったのは、ベースラインがどの楽器よりも目立つアレンジだったからなのかも、と思いました。規則的に刻んで力強さを強調したり、複雑な動きでかっこよさを押し出したと思いきや、ベース音を抜くことによって湖面のような静けさが訪れたりして、1曲の中で様々な印象を受けることができるのが素晴らしいな、と。13人の声を適材適所に振り分けられるから、低音から高音まで誰しもが気持ち良くなれるフレーズがどこかに必ずあるんじゃないか、そうも思いました。フレーズが難しいところに発音が難しい歌詞があったりと、この楽曲を完成させるための苦労は想像を絶しますが、だからこそ胸に真っ直ぐ突き刺さるのかもしれません。「必ず会える 一途さ ずっと ずっと」の「ず」は日本語を普段から使っている人でも流麗に発音するのは難しいんじゃないかと思うので、ここを気持ちを込めて丁寧に歌ってくれたジョンハンとホシとドギョムには拍手です。


2. Pinwheel -Japanese ver.-
ボーカルチームの楽曲。主に韓国語を話しているメンバーにとって日本語のタ行は発音がとても難しいと思うので、たくさんタ行が出てくる日本語詞を歌うのはとても大変だったのではないかと想像しますが、とても美しい言葉が並んでいるので頑張ってくれてありがとうの気持ちでいっぱいになりました。韓国語詞で「바람만 맞으며 서있어(風に当たりながら立っている)」を日本語詞では「ただ立ちつくしていた」になっているところは特に大変だったと思います。日本人でも口語では頻繁には使わない言葉を使うところがとても好きですし、歌ってみると日本人の私でもなめらかに歌うのは難しくて、よく挑戦してくれたなあと誇らしい気持ちにもなりました。それと、日本語をたくさん勉強しているジョンハンはとても丁寧に歌っている感じがよく伝わってきますし、スングァンの発音は日本人に引けを取らないくらい美しくて素晴らしかったです。


3. 247 -Japanese ver.-
パフォーマンスチームの楽曲。やわらかいギターの音に載る美しい日本語が本当に素晴らしくて、唸りっぱなしでした。特に、韓国語詞で「넌【ノン】(君は)」のところが日本語詞では「ねぇ」になっているのは、意味としては違ってもNの音から始まる言葉を用いることによって耳に入ってくる印象が近くなる気がしましたし、「ねぇ」という言葉のやわらかさが曲調に合っていてとても好きです。「헤매이고 헤매이다 도착한 이곳(迷い迷って 着いたこの場所)」は「彷徨い 流れて 着いた場所」になっていて、同じ言葉を重ねることによって目に浮かぶ様子を強く印象付けている韓国語詞に対し、日本語詞では直訳ではない「流れて」という言葉を使っていますが、同じような様子が目に浮かぶのが面白いなあ、と。文字数的に「迷って」でも「彷徨って」でも上手く収まるので、文字数よりも「流れて」という言葉を使うことに重きを置いた言葉選びが素晴らしいと思いました。それと「월화수목 또 금토일(月火水木 そして 金土日)」が「MondayからSunday」になっているのは上手いなあと思いました。韓国語だと【ウォルァスモッ ット クムトイル】で、かなり早く歌うことによって短いフレーズに収まっていますが、ここを日本語詞にするのは難しいし、英語の方が滑らかで聴きやすいのかな、と。あらためて、日本語は1音に形を崩さぬよう音を詰め込むのが難しい言語なんだと気が付かせてもらえました。そして、「月影射す夜 光纏い 君想い 舞う」という美しい歌詞を美しい高音でジュンが響かせてくれるのがとても素敵でした。「僕が終わるまで続くんだ」という歌詞には撃ち抜かれました。しっとりとした楽曲の最後が強い意志とも願望とも取れる歌詞で、それをチームを率いるホシがやさしく歌い切るのはとても美しい締め括りだと、私は思いました。


4. Chilli -Japanese ver.-
ヒップホップチームの楽曲。「겉옷(上着)」が「アウター」、「분위기 올려보자(雰囲気上げてみよう)」が「アゲていこうか」、「한파(寒波)」が「blizzard」、「추워 추워(寒い 寒い)」が「cold cold」、「틀어 틀어(つけて つけて)」が「on on」、「불러 불러(呼んで 呼んで)」が「call call」、「매운맛(辛い味)」「ピリッとさ」などと韓国語詞の直訳をそのままで使うとノリが悪くなりそうな日本語は英語やくだけた言葉に変えたりして、軽やかなリズムに載せる歌詞も軽やかになっているのが印象的でした。語順がほぼ同じだったり、韓国語には漢字語があり、日本語と同じ発音で同じ意味の言葉があったりと、似ているところがあることは知っていましたが、日本語詞で「き 気分」になっているところが韓国語詞でも「기 기분(き 気分)」だったということに気が付いて、こういうところも似ているんだな、と嬉しくなりました。日本語と英語が交互に出てくる歌詞の繋ぎ部分を流麗に歌うバーノンの発音の良さとリズム感には脱帽しました。


5. Together -Japanese ver.-
6月にリリースされた7TH MINI ALBUM「헹가래[Heng:garæ]」に収録されている楽曲に日本語詞がつけられて収録されました。韓国語詞ver.を聴いた時に日本語詞でも聴いてみたいと思っていたので、早々にリリースされてとても嬉しかったです。日本語詞は直訳ではない部分が多いけれど、伝えたいことは不足なく伝わる歌詞だと私は思いました。韓国語詞で「다 알지 못해도 다 알 수 있어요(全てを知らなくても 全て分かります)」が日本語詞で「うまくいくよ ダイジョウブだよ」になっているのは彼らとの距離が縮まる気がして一番気に入っていますし、ホシとウォヌが力強い歌声でそう言ってくれると、本当に大丈夫かもって思えました。1サビと2サビの「日々があっても」は「が」と「あ」が同じ音で伸ばしながら合体しているの対して、大サビでは「が」から「あ」まで1音半上がるから「あ」に力が入ってはっきりと聴こえてくるのが面白いなあ、と。1サビと2サビでも「あ」をはっきり歌うことは可能だとは思いますが、高音域の響きを切らない美しい歌い方がこの楽曲に関してはぴったりなのかもしれない、と思いました。「一緒に行こう」という歌詞とともに彼らが差し出してくれる手を取って、彼らが進む道を一緒に歩きたい、そんな気持ちが強くなる気がしました。


付属のM∞CARD*2には「24H」ミュージックビデオメイキング映像が収録されていました。

  • 冒頭、ひとりひとり映し出される映像で、ドギョムからジョンハンに変わる時にドギョムの残像に同じ角度でジョンハンが重なるのが綺麗。
  • 腰の辺りにワイヤーを装着してさらりと壁を歩いたり、壁に垂直に立つ形で吊られているジョンハンの筋力とバランス感覚がすごい。
  • しゃがむウォヌの膝下を見て、「長っ!!!!!」と声が出た。
  • かっこいいシーンを撮影しているのに顔が映らないからと笑い声が漏れているメンバー達が可愛い。
  • ミンギュがメインのシーンがかっこよく撮れていて全員で盛り上がる中、カッコいいと言いながらミンギュにグーパンチするジョンハン。
  • エスクプスの顔を覆うジョンハンのシーンがとても好きなので、撮影中の様子が見られたのが嬉しい。
  • 「流します!」というスタッフさんの掛け声で「24H」ではなくバースデーソングがかかり、ウォヌへの誕生日ケーキが運ばれてくるまでの間シャカリキに踊り出すメンバーが面白可愛いし、名前を呼ばれて踊る羽目になるウォヌが照れ笑いしてて可愛い。
  • 「1から12まで表示される時計を完璧に作りました」とバーノンが言っていたけど、メンバーだけで時計を作ることができるというだけで嬉しいのに、その形がとても美しいからいっそう嬉しい。
  • 日本語のことを聞かれたディノが「いつだって」の発音が「いちゅだって」になっていたけど、「いつ」の発音が違うことを学んだと言っていて、大変だったねえええぇぇぇと親戚のおばちゃんの気持ちに。(どんな気持ちだ…)
  • ノースリーブ姿で腕を鍛える動きをしていたウォヌの腕が綺麗。
  • 「歌詞の言語が違う場合は、また違う感情を感じることができるので、すでに出ている曲ではありますが日本語バージョンで聴きながら、僕たちの新しい姿や新しい感情を感じてもらえたら嬉しいです」とジュンが言っていたけど、まさにその通り、既存曲でも日本語で聴くとまた違った印象を受けたので、日本語バージョンを制作してくれてありがとうの気持ちに。


当たり前のようにできていたことができなくなってしまった世界で、彼らはどうやってモチベーションを保ち続けているんだろう、そんなことをふと考えます。タイトル曲「24H」の「必ず会える 一途さ ずっと ずっと」という歌詞に私はとても励まされましたが、彼らは何に励まされているんだろうとも。ファンにできることはそう多くはないけれど、彼らが「必ず会える」と信じられる存在になれていたら嬉しいし、その時が来るまで私も「必ず会える」と強く信じ、日々を丁寧に生きたいと思わせてくれた作品でした。

*1:JAPAN 2ND MINI ALBUM 「24H」プロモーション 7/6~9/9 - transparency

*2:QRコードおよびURLからアクセスして、8桁のPINコードを入力することで、スマホやPCに音楽コンテンツや画像、映像をダウンロードまたはストリーミングで楽しめるカード