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SECTOR 17/SEVENTEEN

7月18日発売の4th Album Repackage「SECTOR 17」。4th Album 「Face the Sun」に4曲の新作を加えたリパッケージアルバムです。唯一無二であり壮大な影響力を与える太陽のような存在になろうというSEVENTEENの強い意志を正直に表現した「Face the Sun」を経て、彼らの野望、もっと高くまで登りたいという夢を盛り込んだ「SECTOR 17」にはCARATと一緒に成長していきたいという気持ちも込められてるとのことでした。そして、地上で最も太陽に近い「座(SECTOR、海抜8,000mを超える高い山)」であり、地球に実在する16座ではなく、まったく未知の領域の「17座(SECTOR 17)」に行き着いたSEVENTEENの姿から彼らの7年間のストーリーを表すとWeverse Magazine*1に記載されており、最初に公開されたコンセプト「NEW HEIGHTS」で彼らが凍てついた世界にいるのは実在する高い山を超えたところにいて、キャリアハイを更新している現状を示しているんだな、と理解しました。


公開されたOfficial Photoで顔を凍らせたジョンハンの際立った美しさに心を奪われたので、<NEW HEIGHTS>を手に入れました。



Track Info

  1. 돌고 돌아(Circles)
  2. _WORLD
  3. Fallin’ Flower(Korean Ver.)
  4. CHEERS
  5. Darl+ing
  6. HOT
  7. DON QUIXOTE
  8. March
  9. Domino
  10. Shadow
  11. 노래해('bout you)
  12. .IF you leave me
  13. Ash


1.돌고 돌아(Circles)
4th Album 「Face the Sun」の最後の楽曲が、自分たちを閉じ込めている全てのことを燃やして灰だけを残したまま、新たな世界に向かっていこうという想いを込めた楽曲「Ash」だったので、続くリパッケージアルバムの1曲目はどんな楽曲が来るんだろうとワクワクしていましたが、力強さ全開の「Ash」から一転、彼らの真心がそのまま現れたかのようなやさしい雰囲気でした。楽曲名「돌고 돌아」は「回り回って」と訳せると思いますが、何が起きても僕たちはCARATの前に戻って来るよ、という強い意志が感じられたような気がして、私も何が起こっても強い気持ちで彼らの音楽と一緒にいたいなあと思いました。そして、彼らが活動の制限を強いられた日々をどうやって過ごしてきたのか、歌詞の一語一句が全てを表しているようで泣けて仕方がなかったです。「La La La La La La La La La La La La」が子どもたちとの合唱だったのは予想外で初めて聴いた時は驚きましたが、どの言語の人でも歌える歌詞は「どうか一緒に」というメッセージだと私は受け取りましたし、Weverse Magazine*2のインタビューでジョシュアが「次のコンサートの時、CARATの皆さんとこの歌を一緒に歌うのを想像してしまいます。その姿はとても素敵だと思います!」と言っていて、観客も声が存分に出せるようになる世界が来た時、会場全体が幸せな響きで包まれることを想像して、今から楽しみで仕方がなくなりました。


2._WORLD
このアルバムのタイトル曲。ホシが「暑い夏、爽やかでスイートに聴けて、久しぶりにSEVENTEENの清涼感を感じられる曲です。一度聴くと頭から離れなくて、知らないうちに口ずさんでいる曲なので、たくさん応援してください!」とWeverse Magazineのインタビューで言っていましたが、特に「Won’t let you down Won’t let you down 내게로 와 In my In my In my new world」は難しくない英語と短くて覚えやすい韓国語(내게로 와【naegero wa】)ですし、メロディもとても気持ちが良くなる流れで、気が付いたら口ずさんでいます。この文章を書くためにエンドレスで聴いていましたが、まるでヒーリングミュージックかのように、耳に、心にやさしく、そして飽きが来なかったことには驚きました。勿論、贔屓目はあるとは思いますが、とても心地の良い楽曲だと言い切れます。心地良く聴けてしまうが故にさらりと楽曲終わりに辿り着いてしまうのですが、じっくりと聴き込んでみると大サビのコーラスがめちゃめちゃに気持ちがいいことに気が付きます。コーラスというより裏旋律に近い印象で、主旋律と対等に交わる感じがとても好きです。「Hwu!」とポップな声が入っているのも、この楽曲の軽やかさに色を添えていて、自然と頬が緩みました。君の望むものを全てあげられるし、君の暗い姿までも受け止めるから僕のところにおいでと歌ってくれる彼らからの愛が誰かの心を潤し、癒してくれるはずです。


3.Fallin’ Flower(Korean Ver.)
2020年4月1日リリース、JAPAN 2ND SINGLE 「舞い落ちる花びら (Fallin' Flower)」の韓国語バージョンです。まず第一印象は、同じメロディ、速度のはずなのに韓国語バージョンの方が疾走感を強く感じました。韓国語の方が1音の中に入る言葉が多いからかもしれませんが、こういう違いを感じられるのもバージョン違いのいいところだなあ、と思いました。日本語詞で「私は花」のところが「나는 너만의 꽃(私は君だけの花)」となっており、歌詞に込められた想いをより感じられたり、とても美しく、刺さる歌詞が多かった日本語詞の中でも特別に好きな歌詞が、韓国語詞でも「우리는 처음이자 마지막인 지금을 살고 있는 거야(僕らは最初で最後の今を生きているんだよ)」と同じ歌詞だったことがとても嬉しかったです。他の単語にすることなく同じメロディを歌うことができる場合もあるんだなあ、と勉強にもなりました。


4.CHEERS
2017年11月6日にリリースされた2ND ALBUM「TEEN, AGE」に収録された「CHANGE UP」以来、4年8ヶ月ぶりのリーダーズエスクプス、ホシ、ウジ)による楽曲。3人の個性が活かされた「CHANGE UP」から時を経て、更に進化した彼らの歌声にゾクゾクしました。冷静さと荒々しさの混ざり具合が絶妙なエスクプス、どんなフレーズも器用に歌いこなせるホシ、全体曲の時より攻撃的且つ高らかに声を響かせるウジという、かっこ良さの大波に気持ちよく呑まれました。「우린 지하 방에서 건물을 올리지(僕らは地下の部屋からビルを建てる)」「머릿수 많아서 밥값은 어쩌냐 했어(頭数が多くて食費はどうすると言っていた)」「모두가 우릴 보고 망할 거라고 했어(みんな僕らが失敗すると言っていた)」という歌詞に、これまでに感じてきた悔しさが全て詰め込まれている気がして、私も悔しくなりました。でも「내 엉덩이 팡팡(僕のヒップをバーン)」という歌詞を挑発的な「お尻ぺんぺん」だと私は捉えたので、楽曲で負の感情を軽やかにいなし、これからも前へ前へと突き進んでいく彼らの姿が見えた気がしました。繰り返される「모두 따라 해(みんな後に続け)」は、私たちCARATも一緒に連れて行ってくれる魔法の言葉のような気がして力をもらいました。彼らの言葉だけを信じていれば私は大丈夫、そんな自信を植え付けてくれた楽曲です。


5~13曲目は4th Album 「Face the Sun」と同じ収録曲ですので、以前の記事を貼っておきます。
Face the Sun/SEVENTEEN - transparency


「뜨거워 이 노래 Everybody 떼창(熱い この歌 Everybody 歌え)」という「HOT」の歌詞があります。떼창の떼は群れを意味し、창にはパンソリやその他の雑歌などを曲調に合わせて歌うことという意味があるので、みんなで歌おうという想いが込められていると思うのですが、「돌고 돌아(Circles)」で「La La La La La La La La La La La La」と合唱するフレーズを提示することによって、「Face the Sun」から「SECTOR 17」を続けて聴いた時に想いが地続きであることも実感させてくれた気がします。タイトル曲「_WORLD」では彼らが元々持ち合わせている圧倒的な清涼感をより澄んだ印象でこちらに届けてくれました。続く「Fallin’ Flower(Korean Ver.)」では日本語でも韓国語でも同じ、国も言葉も音楽上では全てを超えてくれることをあらためて実感させてくれて、「CHEERS」では少々辛口に、でもしなやかに前に進んでいく様子が見えるようでした。印象が全く違う楽曲を絶妙な曲順で配置し、これからも一緒に高みを目指そうというメッセージが込められている珠玉の一枚です。